SKAのレイアウト

どのように2大陸にSKA望遠鏡を配置するか

巨大な戦略的挑戦

SKAの全集光面積は1 km2 (100万平米)を優に超えます。つまりSKAは電波望遠鏡として、これまで建造されたものを大幅に凌駕して最大のものとなります。これを達成するため、SKAでは数千台ものパラボラアンテナ(高周波数帯)および多くのアパーチャアレイ(中間周波数帯)が用いられます。

望遠鏡は単に中心のコア領域に集められるだけでなく、コアからはるか離れた距離まで達するいくつかの渦巻腕状に配置されます。これは長基線干渉計として知られているものです。このような干渉計では望遠鏡は物理的に離れており、その距離は電波信号がそれぞれの受信機に到着する時間差を用いて精確に計算されます。2つの望遠鏡間の距離を測ることによって、計算機はこれらの信号をどのように結合させるかを計算し、望遠鏡群は全体と等価な単一アンテナとして機能します。

このようにして、天文学者は干渉計を構成する望遠鏡間の最大距離と等しい口径の望遠鏡として用いることができます。あるいはもし必要なら望遠鏡群の部分集合の間の距離、あるいは主干渉計の部分集合いくつかの間の距離を合成望遠鏡の口径とすることもできます。こうすることにより、一つのとてつもなく巨大なアンテナを作るのに比べ、干渉計は配置の自由度があることで単一アンテナをしのぐ能力を発揮することができます。システム全体は一つの巨大な望遠鏡、あるいは複数の小さな望遠鏡、そしてその中間のあらゆる組み合わせとして機能するのです。

SKAのアンテナは大陸をまたいで配置されます。Credit : SKA Organisation

研究者は、最もよい結果が得られるよう最適化を進め、渦状腕配置が選ばれました。この渦状配置によってアンテナ間にさまざまな長さ(基線長)、様々な角度を持たせられ、高解像度の画像を得ることが可能になります。

完璧な配置はアンテナの基線長と基線間の角度が最大になるランダムな配置ですが、建造の現実性とアンテナとケーブルの結合のためには、解像度とコストの兼ね合いを考慮して最適な渦状腕配置が選ばれました。

 

 

 

オーストラリアに建設予定の低周波アレイステーションの想像図

高周波帯のパラボラアンテナはアフリカ大陸全土数1000 kmにわたって設置されるのに対し、低周波帯アパーチャアンテナはオーストラリア、中周波帯アパーチャアンテナはアフリカに、それぞれ中心部から200 km程度まで置かれます。

それぞれの望遠鏡は中心コアに繋がれ、コアではそれぞれのデータを相関器を通じてより扱いやすいサイズのデータパッケージに結合させます。データは高速インターネットを通じて全地球に配信され、この世界最大の電波望遠鏡で集められたとてつもない量の情報を用いて研究する研究者のコンピュータースクリーン上に届くのです。

 

 

 

 

 

注目点

  • 現在、世界にはいくつかの長基線干渉計ネットワークがあります。ヨーロッパ、カナダ、アメリカ、ロシア、日本、そしてオーストラリアに設置されています。
  • The African Very Long Baseline Network (AVN) は現存する冗長性のある電気通信用の大型(30 m)アンテナ群を改造して天文学に用いる計画です。
  • ヨーロッパではSKAの試験機としてJIVE (Joint Institute for VLBI in Europe)が1993年に建造されました。
  • The Very Long Baseline Array (VLBA)は専用の25 m望遠鏡10基を北米5351マイル(= 8610 km)にわたって配置した干渉計で、天文学のために通年で用いられているものとしては世界最大です。
  • オランダのASTRONによってSKAの開拓機として建設されたLOFAR telescopeは連結された電波干渉計としては現存する世界最大のものです。