オーストラリア

南アフリカと合同でSKAを招致するという合意の基に、オーストラリアはSKAの低周波アパーチャアンテナ(SKA-LOW)を招致します。2012年にSKA機構は、オーストラリアは完全なSKA (SKA第2期) の重要な部分の招致のみならず、それに先立つ最先端研究を担いながら、望遠鏡は南アフリカとオーストラリアの間で共催されるだろうと公表しました。

低周波アパーチャアレイ

SKA1LOW infographic

SKAの低周波装置の第1期であるSKA1-LOWの情報図

第1期(SKA1)

オーストラリアは低周波の電波を網羅する高さおよそ2mのアパーチャアンテナを10万基以上主催する予定で、第2期(SKA2)では最大100万基に拡大される予定です。このアンテナ群は宇宙最初の星や銀河を見るために宇宙の最初の10億年の頃に遡りながら、宇宙の歴史の中で最も興味深い時期の探求を実施し、暗黒物質や暗黒エネルギー、そして宇宙の進化に関して価値ある知見をもたらすでしょう。

このアンテナ群は、現在最高性能のLOFAR対比で、25%良い角分解能、8倍良い感度を提供しながら、同じ周波数域で現存する観測装置を凌駕する性能をもたらすでしょう。そして135倍の早さで走天することができるでしょう。

これら全てのアンテナからの観測生データの送出量は全世界のインターネットでの通信データ量の5倍に達します。

MWA望遠鏡はその低周波アパーチャアレイが着手するであろうデザインと科学的目標に関して重要な情報を提供しています。

 

 

ASKAP望遠鏡

オーストラリアSKA開拓機ASKAP(Australian Square Kilometre Array Pathfinder)は西オーストラリアにあるマーチソン電波観測所MRO (Murchison Radio-astronomy Observatory)に委託された豪州連邦科学産業研究機構CSIRO(Commonwealth Scientific and Industrial Research Organisation)の電波望遠鏡です。その地に位置するSKAのもう一つの重要な先行機がMWA(Murchison Widefield Array)です。

オーストラリアのすでにある36台のパラボラアンテナから成るASKAP は、SKAのために新しく期待される技術に向けて革新的な研究を進めています。フェイズド・アレイ・フィード(PAF)技術を搭載し、ASKAPは天空の広い視野をとても詳細に探索することができます。

ASKAPのためのPAFは一度に30平方度(腕を伸ばして見込んだ小指の幅が1度程度です)の視野を与えるために30に分かれた電波収束(ビーム)を同時に生成することでアンテナに広視野を提供し、走天するスピードを著しく上げています。

それ自身の能力で世界を先導する望遠鏡であることに加えて、ASKAPはSKAにとって重要な技術の実証機です。ASKAPの所在地であるマーチソン電波観測所MROの地は、オーストラリアにおけるSKA望遠鏡インフラの主要な構成要素が集結する用地です。

ASKAPとオーストラリアのSKA用地をGoogleマップで眺めてみる。

さらにASKAPについて

背景にASKAPパラボラアンテナを含むオーストラリアの低周波アンテナの想像図

ASKAPは、SKAの技術のための重要なたたき台を提供している新しい電波望遠鏡です。望遠鏡は海外の指導的立場にある天文学者や技術者との共同で、CSIROに設計・建設されました。オーストラリア政府は1.11億豪ドルの財源をASKAPに投じてきています。

国際SKAの科学的・技術的・予算的到達点に合わせられるように、ASKAP望遠鏡は、高度に革新的な新技術を、国際SKA計画全体に合わせた時間的尺度の中で開発試行するでしょう。ASKAPは口径12mのパラボラアンテナ36台で構成され、個々のアンテナは多素子の受信器つまりフェイズド・アレイ・フィードを搭載しています。この受信機により前人未踏の広い天空視野の探索を可能にします。

ASKAP計画は現在、技術開発の重点期間にあります。全ての要素が先駆的技術レベルにあり、CSIROからの科学者と技術者は、SKAにむけて必須となるであろう革新的な電波送り技術のデザインと建設において著しい飛躍を達成してきています。

 

 

ASKAP Telescopes

いくつかのASKAP望遠鏡を上から見下ろした視界。提供: CSIRO

 

さらにMWAについて

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3つのSKA試験機の一つMWA望遠鏡は西オーストラリアのマーチソン電波天文観測所にある。提供:カーティン大学

写真のMWAは80-300 MHzの周波数帯で運用されている低周波の電波望遠鏡です。西豪州マーチソン電波天文観測所(MRO)に設置された3つのSKA先行機の1つで、既に一級品の科学的成果をもたらしています。MWAは豪州・インド・ニュージーランド・米国のパートナーを含む国際共同開発によって開発されています。MWAは2013年に本格運用に至りました。

SKA試験機でありながら、最終版SKAには組み込まれずに、それ自身の能力を駆使して独自に働き続けるでしょう。

MWAは南天全体を覆う大規模探査を行い、かつ標的領域については深い観測も確保する予定です。MWAは天文学者に4つの主要科学目的を追求することを可能にします。主たる試みは、宇宙の再電離の時期に早期銀河の周りを覆っていた銀河間の水素ガスを捉えることです。MWAはまた、我々の天の川銀河とその中の磁場、パルサーや突発天体、さらに我々の太陽とここ地球の環境を結びつける宇宙天気について、新たな知見をもたらすでしょう。

さらに建設地について

ASKAPとSKA望遠鏡群が結果的に設置される予定のマーチソン地域は、ワジャリ・ヤマヂ族の人々の伝統的な土地です。一族の方々は先住民地使用合意に署名しました。その合意はアボリジニ原住民の文化遺産を保護します。この合意はまた地球上で最も過疎である地域の1つであるこの土地の住民に教育や各種インフラに関する有意義な恩恵をもたらしました。

ASKAP dedication

ASKAP奉納式典の様子(Sky and Telescope社のご好意による写真提供)

 

オーストラリアとニュージーランドのSKAのウェブサイト

MWAのウェブサイト

ASKAPのウェブサイト