SKAの建設地

2012年、SKA望遠鏡のための2つの用地とSKA本部のための用地についてSKA機構メンバーは合意に至りました。

SKA望遠鏡の中心部分を主催する予定の場所はオーストラリア南アフリカで、SKA機構の本部の場所はイギリスです。

RSA-AUS flagsこの2つの場所に望遠鏡を建設するという決定(PDFファイルリンク)は、科学的な目標、産業的な目標、ならびに場所、持続性、地域的配慮、経済状況、建設地のインフラなどの観点での適切さなど、全てを慎重に考慮した上でなされました。

2012年11月14日のテレビ会議でのメンバーの発言を見る

2012年5月25日の会議でのメンバーの発言を見る

なぜSKA望遠鏡を主催するために2つの用地が選ばれたのか?

望遠鏡を主催する2用地の最終的な選択は、主に科学的かつ戦略的な理由と、すでに存在するインフラ設備を完全に有効活用するという観点からなされました。

なお実際のところ、SKAの電波望遠鏡の大半を有する主要な2つの用地があるといっても、アフリカではアフリカ大陸全体に渡る国々がSKAを構成する電波望遠鏡の広大な配置の一部を担います。

用地選定基準

以下が考慮されたいくつかの選定基準です。

  • 携帯電話、テレビ、ラジオ放送、その他電子機器からの電波周波数障害(the radio frequency interference, RFI)
  • 電離圏(地球大気の上層部)と対流圏(地球大気の下層部)の特性
  • 気候や地下温度を含めた土地の物理的特徴
  • 広大な望遠鏡全域とSKAで生成されたデータの世界的規模の配信のためのネットワークの接続性
  • 電力供給と配電を含めたインフラのコスト
  • 望遠鏡の稼働と保守のコスト
  • 今後も長期に持続性に電波の静寂な領域

用地決定の経緯

国際SKA運営委員会(the International SKA Steering Committee, ISSC)は可能性のあるSKA建設地の初期用地調査を世界の電波天文学コミュニティーに依頼しました。その結果、ISSCは2003年から2004年の間に6つの回答を受け取りました。次に建設地審査作業部会(the Site Evaluation Working Group, SEWG)はこれらの候補を慎重に審査しました。そしてその審査結果を受けて、ISSCはアルゼンチン、オーストラリア、中国、南アフリカ、アメリカの5ヶ国をSKA建設地候補としました。その後アメリカは他の4ヶ国を競合相手に残して、SKA候補地入札から撤退しました。

オランダ電波天文研究所(The Netherlands Institute for Radio Astronomy,  ASTRON)は、国際SKA計画準備室(the International SKA Project Office, ISPO)との間で、2005年3月から2005年後半の間に各候補地で1ヶ月間の電波周波数障害の較正測定を実施することを契約しました。立候補地自体も1年をかけて電波周波数障害の測定を行いました。

2005年12月31日、ISSCはSKA建設地のための提案書を4候補地から受け取りました。ISSCはこれらの提案書を評価する期間を守りつつ、国際SKA建設地諮問委員会(the International SKA Site Advisory Committee)と呼ばれる独立した評議会の助言を考慮して、容認可能なSKAの用地の最終リストにオーストラリアを南アフリカを含める決定をしました。最終的に、両方の候補地が用地として等しく利点があると結論づけられ、2012年に両方を用地とする最終決定がなされました。

近代的な大規模科学プロジェクトは金銭的な視点だけでなく科学・技術の専門性からも国際協力を求めます。世界的な科学コミュニティによってもたらされた努力と関心を結集させて、SKAスケールの冒険的な事業は実現可能となります。

イギリスマンチェスターの郊外にあるジョドレル・バンク観測所に本部を置くSKA機構は、国際的なパートナー間の関係を調整する重要な役割を果たし、計画の指導を一手に引き受けています。

進行中の試験

2020年代中盤に予定されているSKA全システムの運用の前に、初期科学運用の実施と試験運用の一部として、2つの重要な先行機が試験あるいはSKAそのものの一部となるために、現在開発されています。SKAは段階的に開発される予定です。詳しくはこちらをご覧ください。

南アフリカにある先行機のMeerKAT望遠鏡はSKAの第1期に取り込まれる予定です。一方で、オーストラリアの先行機ASKAP望遠鏡は新技術を確かなものにするたたき台として使われます。これらの2つの施設はこれから10年にわたってこれらの土地でのSKAの研究開発と建設を洗練する助けとなるであろう非常に貴重なデータをSKAに関わる科学者にもたらしています。

以下の表はSKAの建設期に対して、望遠鏡の数やどちらの場所に設置されるかについて表してあります。

タイプ 第1期   第2期  
  アンテナ数 建設地 アンテナ数 建設地
パラボラアンテナ ~200台 (64台の MeerKATパラボラアンテナを含む) アフリカ  ~2000台  アフリカ
36台のASKAPパラボラアンテナ オーストラリア
低周波アパーチャアンテナアレイ ~130,000基 オーストラリア 最大で1,000,000基 アフリカ
中間周波密開口アンテナステーション 250局 アフリカ

注釈: SKA第2期のすべての仕様実装は両方の建設地におけるSKA第1期の満足のいく技術的性能を前提としています。

わたしたちの文書ウェブページはSKA望遠鏡の2主催の決定を導いた研究の間に生産された多くの科学論文を特集しています。